macaroni店番記録#62

こんにちは、店舗アルバイトの五條です。

まず、私の担当日の店舗終了時間が、16:00から17:00へと変更になります。

そして、私・五條はこれから、ブログにて、いろいろなデザインについて受け取ったことを記していこうと思います。
興味のある方は、下の方に記してありますので、よろしくお願いいたします。(長いです)

では、引き続きマカロニデザインをよろしくお願いいたします!

 

今回は、とある工業製品3つについて、記していこうと思います。

 

 

1つ目は、このスツールです。

初めて見たとき、両手の手首をつけて作った花のようなビジュアルで、愛らしさが滲み出ていると感じました。
それと同時に、これといった根拠はないのですが、人間が意図して生み出したものとは思えない、と強く感じてしまいました。
ですから、そのとき、自然に口角が上がりながら、首を横に振っていたと思います。

次に思ったのは、これはスツールのデザインとして想定されて作られたようには見えない、ということでした。
重ねてストックする点や、座って360°向きを変えられる点など、いわゆる「スツール」の持つ特性がないからです。

一瞬首をかしげましたが、すぐにこのスツールの凄さがわかりました。

それは、アイデアの美しさです。
よく見ると、板の形状は1種類で、それも長方形の板を曲げているだけなのです。そして、最低限の留め具で作られています。
この極めてシンプルな工程で、脚・座面・体重を分散する三角の力学的構造を生み出しています。
そして何より、座面の端を少し曲げ上げるという些細な工夫が、直感的に「座る」「支える」という感性を与えてくれるのだと考えます。実際に座ってみると、違和感はなく、脱力して少し足を広げると、包み込まれるような感覚になります。また、持ち運びする際に、持ちやすく、触覚が気持ちよさを感じるほどです。

 

 

2つ目は、この盃です。

可愛らしく、新しさがあり、ついつい中をのぞいてしまうような、不思議な綺麗さを感じます。
また、口のふちに少し太いラインがあることで、広がる透明なガラスをきゅっと引き締めているような印象を受けます。これがあるのとないのとでは、大きな差があると思います。
制作工程上、たまたまできたものかもしれませんが、じっくり酒を味わうという印象と見事に合致していて、「うまい!」と感じました(笑)

さて、いざ持とうとすると、どう持っていいか一瞬手が迷います。
ですが、考えずに持ってみようとしたら、スッと手が正解を教えてくれました。
(どう持とうかと考えながら持つことって、あまりありませんよね…)

上部と下部を大きな段差が分けているのに、どうして?と思いましたが、自分の手が教えてくれました。
グラスを迎えに行く指は、親指・人差し指・中指で、薬指・小指は添えるだけだったのです。
自然とそうなっており、形状もそれに伴って、添える2本の指の居場所を下部に作っているのだと考えます。

 

3つ目は、このティッシュケースです。

暖かさと冷たさが同居していて、それでいてどこにでも馴染みそうだと感じました。
また、決して主役にはならない謙虚さも感じられます。

少し大きめだと感じましたが、最近のティッシュボックスは技術の進歩により薄く小さくなっているようなので、これは時代の変化ということでしょう。
これが置いてあると、何気ない小さな心地よさをユーザーから引き出してくれそうなデザインだと思います。

1つ気になったのが、なぜ取り出し口が楕円なのかということです。
緩やかな曲線にせず、Rのある長方形でも機能面では困らないと思いました。

しかし、これは重要な機能が備わっているのだと考えました。
それは、ティッシュがなくなって持ち上げる際に、ここへ指を入れやすくするためだと考えたのです。
実際にやってみると、少し広く、曲線であるため持ちやすく、指もスムーズに入ります。
確かにボックスには重さがあり、幅も短くはないため、この細かな配慮は、ユーザーの無意識な行動を支えるためのものだったと考えます。

 

それぞれの製品の文章は、上から段落ごとに「感性で感じたこと」「悟性で思ったこと」「理性で考えたこと」と分けています。
段落の上のものほど、僕なりの「直観」的な要素が出ていると思います。
こういった美しいモノは、いつまでも見ていたいと感じます。

また、調べて分かることは書いていません。誰が作ったか、どんな賞を取ったかなどはこのブログには記載しませんのでご了承ください。

以上です。
ありがとうございました!